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けんぴが家畜人工授精師を目指す話「きっかけ」(1/3)

第1回 きっかけ


こんにちは。家畜人工授精師講習会の真っ只中のけんぴです。


今回は、私が人工授精師を目指そうと思ったきっかけを綴っていきます!


 

私が所属している学科は地域生態システム学科というところで、農村や環境に関わることを学んでいます。私の学科は、人工授精師はもちろん、畜産とも遠い学科です。


そんな私が畜産に興味を持ったのは、MOWゼミの新歓で参加した牛舎ツアーで仔牛のかわいさに一目惚れしたから。学科として畜産の授業はないけれど、MOWゼミの先輩方や牛舎の職員さん、そして牛たちから、色々なことを学び、「畜産って面白いな〜」と思い始めました。


1年生の夏休みには、千葉の肥育農家さんでのインターンに行かせてもらいました。期間は10日間で、仔牛の哺乳から肥育、スモール仔牛の競りや屠畜の見学まで、たくさんの経験をさせて貰いました。MOWゼミでは仔牛の哺乳がメインですが、農家さんでは仔牛の売買から育成牛、肥育牛、そして屠畜されて肉になるところを見ました。牛の一生を包み隠さず見たことで、ペットとも野生動物とも違う、畜産の世界の奥深さにグッと引き込まれて行く感じがしました。


「肥育の現場は見たけど、酪農の現場はどんな感じなんだろう?」

そんな疑問を胸に、1年の春休みは北海道枝幸町の酪農家さんに友人とインターンに行きました。肥育農家とは、また違った餌の管理、働き方、接し方をしていて、同じ畜産に関わる人でも、考え方や哲学が異なっていました。そんなところにも魅力を感じて、2年の夏も春も、3〜4軒ほどの農家さんで実習や見学、体験をさせてもらいました。






旭川空港に到着!雪だ!



















酪農家ではハイペースで分娩がある。ぶかぶかのカーフジャケット(仔牛を寒さから守る服)がかわいい






枝幸町での酪農家さんにお世話になっている時に、従業員でも獣医師でもない人たちが牛舎に出入りしていることに気がつきました。それが、私と家畜人工授精師の出会いです。


乳牛といえど、妊娠・出産しなければ牛乳は出ません。牛の場合、ほとんどが人工的に妊娠させる「人工授精」を行います。家畜人工授精師は国家資格で、家畜の人工授精をできるのは獣医師と人工授精師だけです。牧場に雇われる場合や、人工授精師の派遣業者のようなところに雇われる場合、研究機関や都道府県庁などに雇われる場合があります。

私が会ったのは、派遣業者のようなところに雇われている人で、電話で予約が入り、一日に何件かの牧場を周って種付をする仕事をしていました。


知識としては、人工授精させることを知っていたけど、これが職業として確立していること、車で各農家を周り、神業的に種付けを行うとは知りませんでした。

颯爽と来て、パパッと受精して、農家さんとおしゃべりして帰って行く。

「そんな働き方もあるんだ!かっこいい!」と思いました。いろんな牧場を回るのが好きな自分にはピッタリな気がしたし、資格として持っておける点や牛がいなくならない限り失業しない点も魅力的でした。






このボンベには液体窒素が入っていて、精液ストローを凍らせている。ボンベのどこに何の精液が何本あるのか、全部記憶しているらしい。人工授精師の車には仕事道具がたくさん載っていて、移動実験室みたい。指さしているのは、液体窒素で凍らせた精液を溶かすための装置。





人工授精師の車には仕事道具がたくさん載っていて、移動実験室みたい。指さしているのは、凍らせた精液を溶かすための装置。











色々と調べた結果、どうやら農工大でも大体の授業が受けられるらしい、ということになり、2年の夏休みから、人工授精師を目指すことにしたのでした。


 

次回は「第2回 アウェイな履修」と題して、家畜人工授精師とはどんな資格か、どんな科目をいつ取ったのか、についての記事を書く予定です。今後、人工授精師を目指す農工大生の役に立てればいいですね!お楽しみに!

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